zunda zunda

音楽とか、本とか、毎日とか。

hopeless

考えることは唯一の趣味だ。自分を映画の主人公としてみれれば人生少しは楽しいのかなと思ったその1時間後。
家に帰り着いた瞬間にダメになった。生まれた家、家族や同級生たち、あらゆる人間関係、自分は何なのか、どうやったら生きていけるのか、何を考えても結論が出ない。おかしい。全てを裏切ったと感じる。自分には何も残されたものはない、全てがマイナスだと考え続けてしまう。寒気がする。正直右も左も前も後も囲まれた、何も勝ち目がない。動けないのだ。
完全に落ちてしまった。

ようやく立ち上がり鏡の前に立つ。思っていたはずの顔と違う。自分はいつからこんな顔になったのか、考えれば考えるほど自分の顔が初めて会った人のものであるように思う。いつからこの顔のつもりで生きてきたのか。こんなはずではなかったのだ。

突然兆しが見える。これは自分を入れるためだけの容器なのだ。ただの器に中身が左右されているだけなのだ。名前も、顔も、髪も、服も、中身とは一切関係なかったはずなのだ。ではどうすればいいのか、考える。考える。このままでは器に飲み込まれてしまう。

器になりきればいいのだ。常に演じることができれば自分が主体となることができる。コントロールするのだ。主人公になりきれ。

根本的な問題が解決するわけではない。希望が見えるわけではない。しかし贅沢は言ってられないので主人公の振りをする。
だめだ、堂々巡りだ、出ない答えを他のもので埋めようとしているだけだ、このままでは戻れなくなる。
部屋に行き音楽を聴こう。試しに自分で作った曲を聴いたどうなるのか。

そこから作っていた欠片を広げることに集中する、気付けば午前6時。なんと単純なのか。チョコレートを食べながらひたすら145小節と向かい合っていた。



希望がなければ絶望することもないのであれば、希望こそが悪なのか?