ボーナストラック
いま音楽を聴いている。聴きたいので聴いている、つもりである。だがしかし。僕が聴きたいのはイギリスの4ADというレコードレーベルからリリースされたアメリカのインディーロックバンドの5枚目のアルバムなのか、それとも、ただこの音なのか。この音楽がなにも知らないカンボジアの人たちが作った音であるとすればここまで熱心に聴きこむことはできるのか。語弊がある。その音の、しっかりとした背景にあるしっかりとした文脈に保証された何かを聴いてるのではないか。
ボーナストラックなんて所詮ボーナスだろ。アルバムに選ばれず、入らなかった音たちだろ。のはずが。見方を確立すればするほど公平さはなくなりこぼれ落ちる。
2ページしか読んでいない本にしおりを挟む必要があるのか?人生は悲劇ではない。