zunda zunda

音楽とか、本とか、毎日とか。

トラックレース

無下に取り繕って場を盛り上げようとする時間が永遠に感じられた。アルコールとカフェインの興奮が相まってまだ緊張がとれない。どうやら第一印象が人間関係の全てだと思う癖があるようで、初対面は疲れる。疲れた。攻めても守っても印象を与えることになる、何も感じさせないことを感じさせるかも知れない。

何にも憧れない生活が続き、近所の小さい坂の名前も思い出せなくなってきた。頭の上半分が機能していないと思う。それならそれで別に構わない、早めに言ってくれれば。

あからさまに何かを期待して隣に座ってくる人がいる。何を待っているのか分からなかったことはないけど応え方が分かったことは一度もない。僕がいるだけで何かしらの精神作用を催す人もいるがそれはそれでいいと思う。まるで麻薬のような使われ方をされていると思う時もあるがそのために呼び出されるのもやぶさかではない。使ってみたかった。

お酒はアルコールであり、コーヒーはカフェイン。納豆と卵黄はフェニルアラニン。この人は楽しくさせてくれるが利益は全く生まない存在であり、あの人によって僕は気分を害される。というように物事を脳に作用する物質でしか認識できないように人を自分に与える何かしらの効果でしか認識できないのは悪いことだと思っているが、癖である。

人間と物事との差は流動的で変化を伴うかどうか、としか考えてなかったので変化を伴わない人間を物事として分類する作業は行われている、自動で。近頃それが多くなってきたのでエネルギーを使うしお腹もすく。大して忙しくもないけどそれは全てが滞っているからであり、長い足踏みが続いている。

思考の周期が自分でも分かってくるようで、陸上競技のトラックを周回するような毎日ではあるがその記録が伸びるに反比例して睡眠時間が短くなっていく。ゴールの見えないこのトラックが終わり、線引きのない次のレースが始まる頃には僕はここにいないのかも知れない。