zunda zunda

音楽とか、本とか、毎日とか。

Acetaldehyde

お酒を飲みたい。いつも考えている。今お酒を飲んだらどんな気分になるんだろう、飲んでみたい。この人とハイボールが190円の居酒屋に行ったら、ジンライムが1200円のバーに行ったら、何を話すんだろう。飲みに行きたい。いつも考えている。

 

他人を楽しませることに疲れた時に行くような場所に飲みに行くたのしさを覚えた時、初めて感じた自由もあります。背伸びをして知らないお酒を知っている装いで飲みながら恋をしたこともあれば、失望をしたこともあります。

コアントローで飲み干した賑やかさもあれば、電気ブランで思い出す眩暈も。

あのバーに初めて行った時に飲んだお酒はなんだっただろう。どんなグラスで出てくるのだろう、この人はお酒を作りながらどんなことを話すのか、想像していました。

 

 

こんなことを考えながら仕事を終え、家に帰りスーパーに行きました。豚肉と野菜と卵、割りものの炭酸を友達と割り勘するとひとり440円。新宿での飲みの誘いを断ったことをとても後悔しながらそれを炒め、これだったら牛丼よりもまともな食事だ、と自分を納得させながら食べました。

 

食後に自分で作った酎ハイを少し急ぎ目に3杯飲み終わる頃にはその後悔を忘れていました。寂しさも少し忘れていました。